熱4の「そんなことより、病院へ行きますよ」の後に続きます。
彼女の不満げな顔に葵はそっとキスを落とす。
むぎの顔はみるみるうちに赤くなった。
「風邪うつっちゃいますよ!!」
怒っている口調なのにまるでちっとも怒っていないかのじょむぎの顔。
葵は今日やっと初めて心から微笑んだ。
病院ではやはり風邪と言われた。
しかしむぎは病院ではなかなか大人しかった。
キスにまだなれていないのかと思うと少し驚く。
もう、キスなんて何度したのかわからなくなる位何度もした。それに…
それなのにこんな初々しい反応だなんて…可愛いなと思っていると不思議と笑いが込み上げてきた。
むぎはそんな葵を見て怒っていた。
これからは勘が通用しなさそうなんで今年のクリスマスプレゼントには耳温度計買ってください」
紡ごうとするが恥ずかしくて言えない言葉を飛ばすと非常に端的になってしまった。
「そんなのでいいんですか?」
「はい」
この人はこの意味に気付いてないらしい。
そんなところも好きだが、少し虚しいような…
でも、いい。
この人だけが私を惑わすのだから。
「じゃ、ご飯作ってきますね」
「えっ!?…あ」
まだ話したいと言う間もなくドアは閉められた。
むぎは不思議に思った。
葵はいつもあんなばたばたと行動しない。
むしろいつもばたばたしているむぎを怒っているのだ。
どうしたんだろうと疑問に思いながらむぎは眠りに落ちた。
葵は急いで部屋を出た。
もしかしたら、むぎに変に思われたかもしれない。
でも、仕方ない。
葵の顔はむぎの顔みたく真っ赤になっていた。
あんな可愛いこと言うのだからと。
つまり、葵はむぎの言葉の意味をわかっていた。
むぎの話は非常に端的な内容であったし、早口であった。
普通なら聞き取れないものだったかもしれない。
けれど、葵は仕事の関係上聞くのは得意であった。
理事の人間たちのお小言をいつも聞いていたのだから。
「これから苦労するな…」
これからとは今現在も含んでいた。
というか、特に今現在を指していた。
彼女は病人である、無理をさせてはいけない。
と自分に言い聞かせながらかゆを
そんな葵の思いに、
葵の作ったかゆを美味しそうに食べている少女は知る由もなかった。
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こんなの葵さんじゃない!!と思い書き直しました。
夜のテンションに任せて書いたら…ってやつです。